びろう葉帽子の下で 〔新版〕

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びろう葉帽子の下で 〔新版〕

著者 山尾三省
序 今福龍太
発行 野草社

四六判上製 376頁
2600円+税
初版発行日 2020年2月22日


びろう葉帽子の下で
じゃがいもを 掘る
びろう葉帽子の上には
みっしりと夏の陽が 照りつけているが
びろう葉帽子の下では
静寂浄土が 広がり
じゃがいもが 掘られている
ものいわぬ わたくしが掘られている
びろう葉帽子の下で
じゃがいもを 掘る
——山尾三省「びろう葉帽子の下で その一」

詩は言葉によって書かれている、とお思いですか? いいえ、かならずしもそうとはかぎりません。ときどき、ほんとうにまれに、特異な詩人がいます。自分や世界を表出するための道具が、本質的には言葉ではない詩人です。詩はすでにおのずからそこにあって、それを追いかけてゆくためだけに言葉をそっと紡ぎだすような詩人です。
——今福龍太「序」

歌のまこと、私のまこと。
詩あるいは歌は、絶望に耐える希望あるいは祈りとして太古以来つくられ続けてきた。日常の中で非日常的な時をつづった詩人・山尾三省の代表作。「歌のまこと」「地霊」「水が流れている」「縄文の火」「びろう葉帽子の下で」と題された、全5部247篇を集成した1987年刊の新版。あらたに文化人類学者・批評家の今福龍太の序を収録。


山尾三省(ヤマオ・サンセイ)
1938年、東京・神田に生まれる。早稲田大学文学部西洋哲学科中退。67年、「部族」と称する対抗文化コミューン運動を起こす。73〜74年、インド・ネパールの聖地を1年間巡礼。75年、東京・西荻窪のほびっと村の創立に参加し、無農薬野菜の販売を手がける。77年、家族とともに屋久島の一湊白川山に移住し、耕し、詩作し、祈る暮らしを続ける。2001年8月28日、逝去。


*サウダージ・ブックスの編集人が企画編集を担当しています。