海女たち 愛を抱かずしてどうして海に入られようか

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語りえない女たちの声よ、届け。韓国済州島の詩人による祈りのうた

海女たち
愛を抱かずしてどうして海に入られようか

著者 ホ・ヨンソン
翻訳 姜信子・趙倫子
発行 新泉社

四六判変型 240頁
2000円+税
初版発行日 2020年3月31日


白波に身を投じる瞬間、海女は詩であった。
海に浮かぶ瞬間から詩であった。
海女は水で詩を書く。
風が吹けば風に吹かれるままに、雪が降れば雪の降るままに、体いっぱいの愛を込めて詩を書きつづる。

水に生きる海女たちの物語の中で、水を知らぬ生を生きている私をのぞきみることができないだろうかと思いました。
みずからを弱い存在であると思い込んでいる人びとに、限界を飛び越えてゆく彼女たちの勇気を、手渡すことができるかもしれないという思いもあるのです。
――本書より

聞こえないわからない痛みの記憶が確かにそこにあることを嚙みしめながら、女たちの語りえない記憶の標(しるし)を打ち込む言葉を紡いで、済州という島の記憶の地図を描きだすようにして歌うホ・ヨンソンの詩の世界の一端に、このとき私ははじめて触れた。
——姜信子「訳者あとがき1」より

海女は水で詩を書く——。韓国済州島の詩人ホ・ヨンソンの詩集。日本植民地下の海女闘争、出稼ぎ・徴用、解放後の済州四・三事件。現代史の激浪を生き抜いた島の海女ひとりひとりの名に呼びかけ、語りえない女たちの声、愛と痛みの記憶を歌う祈りのことば。姜信子・趙倫子訳。


ホ・ヨンソン(許榮善)
韓国済州島生まれ。詩人。済州四・三研究所所長、済州大学講師、五・一八記念財団理事、社団法人済州オルレ理事として活動しており、これまで済民日報編集副局長、済州民芸総理事長、済州平和財団理事などを歴任した。
著書に詩集『追憶のような—私の自由は』『根の歌』『海女たち』、エッセイ集『島、記憶の風』『耽羅に魅了された世界人の済州オデッセイ』『あなたには悲しむべき春があるけれど』など。詩の専門誌『心象』新人賞を受賞してデビューし、二〇一八年に詩集『海女たち』でキム・ガンヒョプ文学賞を受賞した。歴史書、聞き書き集、絵本など多くの著作が数ある。
日本語訳された歴史書に『語り継ぐ——済州島四・三事件』(村上尚子訳、二〇一四年、新幹社)があり、大村益夫編訳『風と石と菜の花と——済州島詩人選』(新幹社、二〇〇九年)に詩作品「傷」「揺れについて」「歳月」「石工について」が収録されている。

姜信子(キョウ・ノブコ)
一九六一年、神奈川県生まれ。作家。著書に『はじまれ 犀の角問わず語り』(サウダージ・ブックス)、『生きとし生ける空白の物語』(港の人)、『平成山椒太夫 あんじゅ、あんじゅ、さまよい安寿』(せりか書房)、『現代説経集』(ぷねうま舎)など多数。訳書に、李清俊『あなたたちの天国』(みすず書房)、ソ・ジヨン『京城のモダンガール 消費・労働・女性から見た植民地近代』(みすず書房)、ピョン・へヨン『モンスーン』(白水社)。共著に『完全版 韓国・フェミニズム・日本』(斎藤真理子編、河出書房新社)、編著に『死ぬふりだけでやめとけや 谺雄二詩文集』(みすず書房)、『金石範評論集』(明石書店)など。二〇一七年、『声 千年先に届くほどに』(ぷねうま舎)で鉄犬ヘテロトピア文学賞受賞。

趙倫子(チョ・リュンジャ)
一九七五年、大阪府大東市生まれ。韓国語講師。パンソリの鼓手および脚本家。創作パンソリに「四月の物語」「ノルボの憂鬱」。


*サウダージ・ブックスの編集人が企画編集を担当しています。