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じたばたするもの

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エッセイ集

じたばたするもの

著者 大阿久佳乃
発行 サウダージ・ブックス

定価 1800円+税
176ページ 46判変形 ペーパーバック
装丁 納谷衣美
初版発行日 2023年3月21日


紹介文

◎『AERA』2023.7.10
《コロナ禍での孤独のなか生の実感もたらした米文学》《海外が舞台の詩や小説の紹介だからこそ、視界を遠くに広げられる》
https://dot.asahi.com/articles/-/195430

◎太田有紀さん評(「神奈川新聞」2023.7.9)
《生き続けるための読書》《ささくれ立った著者の心を「ぶつからせてくれた」作品への純粋な思い》

◎「中日新聞」2023.6.2
《米国文学”発見”エッセー集/コロナ禍中の自身と「共振」》《大半を占めるのが、今まで読んでこなかった米国文学。ひかれる理由があったという》
https://www.chunichi.co.jp/article/703854

◎ヤリタミサコさん評(『抒情詩の惑星』)
《心の初期微動を捉える》《忖度などという妖怪みたいな言葉を軽々と蹴飛ばして進む爽やかさ(!)に、ブラヴォーと言いたい》
https://poetry2021.webnode.jp/


《私の好きな小説の主人公に共通しているのは欺瞞やごまかし、半端な妥協に溢れているにもかかわらず平気な顔をして回り続ける世界への苛立ちを持っていることだ。苛立つのはそれが変わるのをどこかであきらめきれていないからだ。そしてこの間違った回り方をしている世界に馴染むまいとし、じたばたする》
——本書より

ソール・ベロー、スタインベックから、トニ・モリスン、アドリエンヌ・リッチまで。現代作家の小説や詩から、北米先住民の口承文学まで。J・D・サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の主人公ホールデンに自分を重ねる大学生で文筆家の著者が、アメリカ文学や海外文学を読みながら、《生活すること・生きること・感じること》について綴った18編のエッセイを収録。

各エッセイの末尾には、読書案内として、本書で紹介したアメリカ文学・海外文学などの本の情報を掲載しています。


目次

はじめに

情けない人々
——ソール・ベロー『この日をつかめ』
鮮やかな乾き
——スタインベック『赤い小馬』
私たちの引っ越し
——リンドグレーン『ロッタちゃんのひっこし』
帰る場所を求めて
——セアドー・レトキーの詩
ホールデン・コールフィールドに捧ぐ
——J・D・サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』
最近読んだものの周りうろうろしつつ東京に一人暮らししてる友人に向けて
——マーシャ・ノーマン『おやすみ、母さん』
他人という「気」
——ウィリアム・サローヤン『人間喜劇』
離れる
——パヴェーゼ『月と篝火』

——カーソン・マッカラーズ『結婚式のメンバー』
まだ消えていない炎のこと
——カーソン・マッカラーズ『心は孤独な狩人』
一人の中の多数の人間
——マリオ・バルガス=リョサ『ケルト人の夢』
「もの」そのものへ
——W・C・ウィリアムズの詩
ぶらつく詩人
——フランク・オハラの詩
孤独と優しさ
——エリザベス・ビショップの詩
それがこれです
——ガートルード・スタインの「自伝」
根を求める
——金関寿夫『アメリカ・インディアンの詩』
(私たちの)願いのこと
——トニ・モリスン『青い眼がほしい』
親愛なる私(たち)へ
——アドリエンヌ・リッチの詩

おわりに


著者紹介

大阿久佳乃(おおあく・よしの)

2000年、三重県鈴鹿市生まれ。文筆家。2017年より詩に関するフリーペーパー『詩ぃちゃん』(不定期)を発行。著書に『のどがかわいた』(岬書店)、月刊『パンの耳』1〜10号、『パイナップル・シューズ』1号など。

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